東洋医学 テキスト No.3 – 陰陽学説

第2章 東洋医学の基礎

1)人と自然の統一性 

人体観

中医学の人体観は、森羅万象、絶えず運動し相互に関連しあっていて、人と自然の統一性を重視している点にあります。

自然の変化は直接的、間接的に人体に影響し、人体はこれに対応して様々な反応を示しています。

例えば

季節や気候の変化による私たちの体の対応、朝夕、昼夜の陽気の運行と精神状態の変化などがあります。

そして人体は整理上、このような変化の法則に適応していると考えているのです。

中医学では季節を五季(ごき)に分けてそれぞれ特徴を定義しています。

春は温暖、夏は炎熱、長夏(ちょうか)は湿気、秋は乾燥、冬は寒気というように私たちが普段気にしたり、気をつけていることを医学に応用しているのです。

自然と人体が影響している例としては、春にうつ病が発症しやすい、ということがあります。

春は肝気が旺盛になってイライラしたり、怒りっぽくなったりというように精神的に影響を及ぼすというものです。

有機的統一体

人体の組織は互いに連絡しあい、互いに影響しあっています。

五臓を中心に生理的な相互関係があり、経絡が個々の構成要素を連絡しているとみています。

人体に病変は経絡を通じて臓腑の機能が体表や器官に反応が現れ、また体表や器官の変化も経絡を通じて関係する臓腑に影響しているのです。ですから局所の不具合がある場合、例えば肩こりや腰痛等、まず体全体を観て局所との関連を考察する必要があります。

肩こりや腰痛は激しい運動や力仕事、デスクワークや家事などで長時間同じ姿勢を続ける場合に発生しやすいのですがこのような外的要因だけでなく、胃、肝臓、腎臓などの不良も考慮しなければならない、ということです。

そういう面で人体は有機的統一体ということがいえるのです。

2)陰陽学説

宇宙間のあらゆる事物は、すべて陰と陽の相互に対立する2つの面を含んでいる、と定義し医療に応用しています。

中医学では人体に対して、推動、温絇作用をもつ氣を「陽」とし、人体に対して栄養・滋潤作用をもつ氣を「陰」と称しています。

例: 陽 - 上・天・日・昼・晴・日・熱・動・昇・外・明・・・・・

   陰 - 下・地・月・夜・曇・水・寒・静・降・内・暗・・・・・

陰陽は絶対的なものではなく相対的なものであり、陰は陽に転化し陽は陰に転化することができるとしています。

上は陽で下は陰であるが、上がなければ下は存在せず、また下がなければ上がない、

熱は陽で寒は陰であるが、熱がなければ寒もなく、寒がなければ熱もないと考えています。

この陰陽の依存関係を人体の臓腑組織の構造と機能との関係で、肝臓、心臓などの五臓は陰、胃や腸などの腑は陽と定義して互いに依存しあう関係としています。

肝 - 胆  心 - 小腸  脾 - 胃  肺 - 大腸  腎 - 膀胱   

陰陽のどちらも他の一方を牽制し制約する作用と力を持ち、相手と自身を常に動態的バランスのとれた上体にしています。

陰は陽の亢進を制約し、陽は陰の行き過ぎを制約し、陰陽のかたよった盛衰を矯正しています。

人体はひとつの有機的な統一体であり、陰陽が互いの行き過ぎを制約し、動態的なバランスのとれた状態が健康状態ということです。 

 

病理変化への応用

疾病は陰陽の相対的バランスが失調した結果として発生すると考えています。

疾病の発生と発展には、正気(しょうき)と邪気(じゃき)が関係しているとしています。

正気とは人体の構造と機能を指し、邪気とは各種の疾病を引き起こす因子のことです。

この陰陽のバランスを四診(ししん)に応用します。

色つや、話し声、口数、手足の動き、熱、寒がる、飲み物、皮膚や脈など

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